公式問題集を1冊解き終えたあと、知らなかった単語をどこまで拾えたのか気になるかもしれません。この記事では、Cambridge IELTS 18 の Academic Reading に出てくる語のうち、知っていると本文の筋を追いやすくなる180語を分野別にまとめました。
収録したのは、Test 1〜4に収録されている Reading Passage 1〜3、合わせて12本のパッセージに出てくる語です。重複を除いて180語あります。各セクションの末尾にはマッチングクイズを付けてあるので、表を読んだ直後に5語だけ確認できます。
この表を開くのは、問題を解いて答え合わせと解説の確認が終わったあとです。上から眺めて、意味が出てこなかった語だけを拾っていくと、そのテストで自分が何を読めていなかったのかが分かります。
リーディング
Cambridge IELTS の語彙リストの使い方:解いたあとに開き、覚える語を絞る
目次
都市農業と食料生産を表す語
森林の管理を表す語
宇宙と軌道上のごみを表す語
考古学と巨石を表す語
人工知能と倫理を扱う語
都市計画と緑のインフラを表す語
建材とエンジン、ものづくりの語
教育と学習の心理を扱う語
地球科学と学説を扱う語
よくある質問
まとめ
01 都市農業と食料生産を表す語
最初は、都市で野菜を育てる文章に出てくる語です。aeroponic は土を使わず空中に根を出して育てる方式を指し、intensive farming や pesticides と対比される位置に出てきます。従来の農業の何を避けたいのかが、この対比で示されます。
事業として成り立つかを論じる段落では、商売の語に切り替わります。wholesalers、consultancy、fielding enquiries、flourishing がその側で、yield と constraints が採算を左右する条件です。disused は使われなくなった建物や地下空間を指し、都市農業がどこで行われているかを説明する語として出てきます。
語彙リスト(15語)
英語 意味
resplendently 鮮やかに、輝かしく
aeroponic エアロポニックの(土を使わない空中栽培の)
punnets (いちごなどを入れる)小型容器
cautions 〜と注意を促す
constraints 制約、制限
flourishing 繁盛している
consultancy コンサルタント会社
fielding enquiries 問い合わせに対応している
pesticides 農薬
intensive farming 集約農業(大量生産型農業)
wholesalers 卸売業者
organic nutrients 有機栄養素
yield 収穫量
disused 使われなくなった
virtuous 優れた、有益な
02 森林の管理を表す語
森林を扱う文章では、木を切る側の語と、残す側の語が対になります。high-grading は質のよい木だけを選んで切ってしまう慣行、thinned は間伐を指し、retention と resilience が残す側の語です。
木そのものを表す語も押さえておきましょう。stem は幹、stand は一定の区画にまとまった樹林、cavities は木にできた空洞を指します。cavities は生きものの住みかとして残す価値を説明する文脈で出てくるので、単なる欠陥ではありません。invasive plants と pathogens は森林が弱る原因の側に並びます。
語彙リスト(16語)
英語 意味
timber 木材
stem 幹
legacy 遺産、負の遺産
high-grading 高品質材のみ選んで伐採する慣行
stand 樹林(一定区画の木々のまとまり)
combustion 燃焼
gasified ガス化された
invasive plants 侵略的植物(外来種など)
foliage 葉群、葉
tailored (特定の目的に)合わせた
pathogens 病原体
vigorous 活力のある、元気な
thinned 間伐された
retention 保持、残存
cavities 空洞(木のうろ)
resilience 回復力
03 宇宙と軌道上のごみを表す語
宇宙ごみを扱う文章では、ごみの呼び方が2つ出てきます。debris は軌道上に残っている不要物の総称で、shrapnel は衝突によって生じた破片を指します。同じものを指しているように見えて、shrapnel のほうは衝突が起きたあとの話だと分かる語です。
対策を表す語も並びます。manoeuvres は衝突を避けるための軌道変更、venting は加圧された物質を意図的に放出することです。cascade は衝突が次の衝突を呼ぶ連鎖を指します。この語が出てきたら、現状の報告ではなく将来の危険を論じている段落だと見当が付きます。
語彙リスト(15語)
英語 意味
constellations 衛星コンステレーション(多数の衛星群)
shrapnel (衝突で生じた)破片
low Earth orbit 低軌道(高度2,000km以下の軌道)
taxonomies 分類体系
debris デブリ、宇宙ごみ
cascade 連鎖(連続的な衝突反応)
sustainability 持続可能性
venting (加圧された物質を)排出する
stewards (資源の)管理者
alleviate 軽減する
manoeuvres 回避操作
precision 精度、正確さ
choreographed 入念に調整された
authoritative 権威ある、信頼できる
cross-correlate (複数の情報源と)照合する
04 考古学と巨石を表す語
巨石遺跡を扱う文章は、どうやって運んだのかという問いを中心に進みます。hoisted、lug、rafts、boulders が運搬の手段と対象を表し、glaciers は人が運んだのではないという別の説明として出てきます。
年代と用途を論じる段落では、専門用語が判断材料になります。radiocarbon dating は年代の測り方、solstice と equinoxes は天文的な日付を指します。sceptical と antiquarian は、過去の研究者の立場を示す語です。druids がいつの時代の存在なのかをめぐる議論も出てくるので、誰がいつの話をしているのかを追いながら読むと取り違えません。
語彙リスト(16語)
英語 意味
prehistoric 先史時代の
erected 建てられた、設置された
Neolithic 新石器時代の
antlers (シカなどの)角
hoisted (重いものを)引き上げた
boulders 巨石、岩塊
lug (重いものを)引きずって運ぶ
rafts いかだ
glaciers 氷河
sceptical 懐疑的な
radiocarbon dating 放射性炭素年代測定
druids ドルイド(ケルト族の聖職者)
antiquarian 古物研究家
solstice 至(夏至・冬至)
equinoxes 分点(春分・秋分)
curative powers 治癒力
05 人工知能と倫理を扱う語
人工知能を扱う文章では、人間と機械のどちらが優れているかではなく、価値観がそろっているかが論点になります。aligned with がその中心の表現で、cognitively superhuman であっても aligned with human values でなければ危ういという流れで出てきます。
人間の側を表す語も見落とせません。fallible、tribal、self-interest、lapses は、いずれも人間が完璧ではないことを示す語です。utopian と far-fetched は、筆者が他人の主張を紹介したうえで距離を取るときに使われます。gatekeepers と moral authority は、誰が判断する立場にあるのかという問いにつながります。
語彙リスト(15語)
英語 意味
prodigious 驚異的な、並外れた
artificial general intelligence (AGI) 汎用人工知能(あらゆるタスクをこなすAI)
coexistence 共存
aligned with 〜と一致した、〜に沿った
amplifying 増幅する
fallible 過ちを犯しやすい
cognitively superhuman 認知的に超人間的な
utopian ユートピア的な、理想主義的な
tribal 部族的な(内集団を優先する)
autonomy 自律性、自由意志
gatekeepers 門番、(情報・行動の)管理者
lapses (道徳的な)逸脱、失態
far-fetched 非現実的な、こじつけの
self-interest 自己利益
moral authority 道徳的権威
06 都市計画と緑のインフラを表す語
都市を扱う文章は、歴史側と現代側の2本立てになります。歴史側では battlements、boulevards、hydraulic plants、urbanism が出てきて、当時の都市が何を目的に作られたのかを説明します。pestilence と displacement は、その都市を作り直す理由として出てくる語です。
現代側では、建物に緑を入れる語が並びます。living walls、blue roofs、drainage systems、landscaping がその方法で、natural capital と biodiversity が効果を測る側の語です。retro-fit は既存の建物に後から付け足すことを指すので、新築の話なのか改修の話なのかを分ける語になります。replicated が出てきたら、1か所の成功例を他所へ広げられるかという議論に入っています。
語彙リスト(29語)
英語 意味
Renaissance man ルネサンス人(多方面に優れた人物)
humanist sensibilities 人文主義的感受性
on the cusp of 〜の瀬戸際にある、〜に差しかかって
displacement (気候難民などの)強制移住
pestilence 疫病、ペスト
urbanism 都市計画(学)
rigour 厳密さ、厳格さ
reconfiguration 再構成、作り直し
battlements 城壁の銃眼(城壁上部のギザギザ)
unconventional 型にはまらない、斬新な
hydraulic plants 水力施設、水利設備
fusion 融合
multi-level 多層型の
boulevards 大通り
compact city コンパクトシティ(高密度・効率的な都市形態)
lush foliage 豊かな葉、緑豊かな植物
mitigating 軽減する
monumental 巨大な、深刻な
forward-thinking 先進的な、先見性のある
living walls 緑化壁(植物で覆われた壁)
drainage systems 排水システム
mainstream 主流の
retro-fit (既存の建物に)後付けする
landscaping 造園
natural capital 自然資本(自然が持つ経済的価値)
blue roofs ブルールーフ(雨水を貯留する屋根)
biodiversity 生物多様性
solar panels 太陽光パネル
replicated 他の場所に展開・普及された
07 建材とエンジン、ものづくりの語
ものづくりを扱う文章では、材料の名前が図表完成問題の空欄になります。cross-laminated timber、fly ash、slag、adhesive は、どれも作り方の説明の中で順番に出てくるので、まとめて覚えておくと迷いません。byproduct は、別の工程で出たものを材料に使い回すという流れを示す語です。
エンジンを扱う段落では、動きの良し悪しを表す語が判断材料になります。sluggish、erratic、glitches が不調の側、negligible が問題にならない程度であることを表します。phased out と rekindle は、いったん廃れた技術を呼び戻すという筋書きを示す語です。adamant は、その主張を曲げない人物の態度を表します。
語彙リスト(30語)
英語 意味
greenhouse gas emissions 温室効果ガス排出
aggravating 悪化させる
commodity 汎用品(広く使われる基礎的材料)
thermal expansion 熱膨張
reinforce (鉄筋などで)強化する
treated timber 処理された木材
susceptible to 〜に弱い、〜の影響を受けやすい
cross-laminated timber 直交集成材(CLT)
adhesive 接着剤
fly ash フライアッシュ(石炭灰の副産物)
slag スラグ(製鉄時の副産物)
byproduct 副産物
smelting 製錬(鉄鉱石を溶かして金属を取り出す)
durability 耐久性
cost-effective 費用対効果の高い
miniaturized 小型化された
replenishment 補充
self-propelled 自走式の
Internal Combustion Engine 内燃機関
phased out 段階的に廃止された
rekindle (廃れた技術を)再燃させる
prototype 試作品
pistons ピストン
hydrocarbons 炭化水素
ignition 点火装置
sluggish 動きが鈍い、不調な
erratic 不規則な、予測不能な
glitches (機械・プログラムの)不具合
negligible 無視できるほどわずかな
adamant 断固とした、頑固なほど確信している
08 教育と学習の心理を扱う語
教育を扱う文章では、学習理論の用語がそのまま出てきます。constructivism、zone of proximal development (ZPD)、scaffolding は対になっていて、支援があれば届く範囲を示し、その支援そのものを足場にたとえた語です。用語として覚えるより、支援を外していく過程を表していると理解しておくと、段落の主張を追えます。
能力観を扱う段落では、fixed mindset と innate が近い意味で使われます。innate は生まれつき備わっているという事実の側、fixed mindset は能力が変わらないという思い込みの側なので、筆者は前者を認めつつ後者を問題にする、という組み立てになります。misappropriated と conflated with は、ある理論が本来の意味と違う使われ方をしたという批判を示す語です。
research の扱いを表す語も出てきます。empirical、meta-analysis、replicate は、その主張にどれだけ裏づけがあるかを示す位置に並びます。entrenching は、制度が格差を固定してしまうという否定的な文脈で使われます。
語彙リスト(29語)
英語 意味
tentative 暫定的な、自信なさげな
streaming / tracking 習熟度別クラス編成
attainment 学力達成度
stakeholder 利害関係者
cognitive dissonance 認知的不協和(矛盾した信念が共存する状態)
wanes (熱意・力が)薄れる
mediocrity 凡庸さ、平凡
constructivism 構成主義(学習理論)
zone of proximal development (ZPD) 最近接発達領域(支援があれば達成できる範囲)
scaffolding 足場(学習支援のたとえ)
aptitude 適性、才能
empirical 実証的な、経験に基づく
entrenching (格差などを)固定化する、強化する
meta-analysis メタ分析(複数の研究を統合した分析)
zeal 熱意、情熱
innate 生まれつきの
supplanted 取って代わられた
quantify 定量化する
coaxing うまく説き伏せる、誘導する
instilled with 〜を植え付けられた
fixed mindset 固定型マインドセット(能力は変わらないという思い込み)
impediments 障害、妨げ
replicate (研究を)再現する
misappropriated 誤用された、本来の目的と異なる使われ方をした
conflated with 〜と混同された
self-esteem 自己肯定感
elixir 万能薬(比喩)
paradoxically 逆説的に
deluded 思い違いをした、幻想を抱いた
09 地球科学と学説を扱う語
最後は、ある学説が受け入れられるまでを扱う文章の語です。continental drift と plate tectonics は別のもので、後者が前者の発展形にあたります。descendant of がその関係を示す表現として出てきます。
研究者の立場を表す語にも注意が要ります。meteorologists、paleontology、paleoclimatology、atmospheric physics は、それぞれ別の専門分野です。sideline は本業ではない関心を指すので、その人物の専門が何だったのかという話につながります。controversial、speculations、retrospectively は、当時どう受け止められ、後から振り返ってどう評価されたのかを分ける語です。
語彙リスト(15語)
英語 意味
continental drift 大陸移動説
laterally 水平方向に、横に
paleontology 古生物学
plate tectonics プレートテクトニクス(地球の地殻変動理論)
descendant of 〜の発展形、〜から派生したもの
intriguing 興味をそそる
atmospheric physics 大気物理学
meteorologists 気象学者
sideline 本業ではないこと、副次的な関心
paleoclimatology 古気候学(過去の気候の研究)
controversial 論争的な
guideposts 道標、手がかり
speculations 思索、推測
retrospectively 振り返って、後から見ると
happenstance 偶然の出来事
10 よくある質問
Cambridge IELTS 18 のリーディングには、どんな分野の文章が出てきますか
この記事では180語を9つの分野に分けています。都市農業と食料生産、森林の管理、宇宙と軌道上のごみ、考古学と巨石、人工知能と倫理、都市計画と緑のインフラ、建材とエンジン、教育と学習の心理、地球科学と学説です。語のかたまりを見れば、どんな題材が扱われているかの見当が付きます。
cross-laminated timber や fly ash のような建材の名前まで覚える必要がありますか
読んで意味が分かれば十分です。ただし材料の名前は作り方の説明の中で順番に出てくるので、adhesive や slag と一緒にまとめて覚えておくと、図表完成問題で迷いません。自分のエッセイで使う語ではありません。
debris と shrapnel は同じものを指していますか
焦点が違います。debris は軌道上に残っている不要物の総称で、shrapnel は衝突によって生じた破片を指します。shrapnel が出てきたら、衝突が起きたあとの話をしていると分かります。
zone of proximal development や scaffolding のような教育用語は、覚えるべきですか
用語として暗記するより、何を表しているかを押さえておくほうが役に立ちます。支援があれば届く範囲と、その支援そのものを足場にたとえた語で、支援を外していく過程を表しています。constructivism と対になって出てくるので、3語まとめて眺めておくと段落の主張を追えます。
fixed mindset と innate は同じことを言っていますか
違います。innate は生まれつき備わっているという事実の側、fixed mindset は能力が変わらないという思い込みの側です。筆者は前者を認めたうえで後者を問題にする、という組み立てになります。
この180語のうち、ライティングにも使えるものはありますか
分野を問わず出てくる語は使えます。sustainability、biodiversity、durability、autonomy、controversial のような語は、ライティング・タスク2でもそのまま使えます。一方、建材や機械の部品を表す語は読めれば十分です。
11 まとめ
Cambridge IELTS 18 の Academic Reading から拾った180語を、9つの分野に分けて並べました。1冊を解き終えたあとにこの表を上から眺めると、自分がどの分野の語で止まっていたのかが見えてきます。
森林を扱う文章は、切る側の語(high-grading、thinned)と残す側の語(retention、resilience)が対になる
debris と shrapnel は、衝突の前後どちらの話かを分ける
cascade が出てきたら、その段落は将来の危険を論じている
人工知能の文章では、aligned with かどうかが論点になる
retro-fit は、新築ではない改修の話だと示す
fixed mindset と innate、constructivism と scaffolding は対で覚える
continental drift と plate tectonics は別のもので、後者が前者の発展形にあたる
語を覚えても、本文の該当箇所を探せなければ設問には答えられません。設問文は本文の語をそのまま使わないので、言い換えを見抜く練習とあわせて進めると、覚えた語が正答数に出てきます。
リーディング
リーディングのパラフレーズ(言い換え)を見抜く読み方トレーニング:パターンの把握から日々の練習法まで