主語と動詞の一致でつまずくのは、三単現の s を付け忘れるときだけではありません。The number of students に続く動詞は is なのか are なのか、Each of the countries はどうか。何に合わせればよいのか、その場で決められない主語があります。ここではそうしたケースを7つ取り上げ、動詞を決める手がかりと、タスク2の答案でどう書くかまで扱います。
The impact of social media platforms on young people are difficult to measure.直前の people に引っ張られている
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The impact of social media platforms on young people is difficult to measure.中心は impact なので is
ここで扱う知識は、難しい文を書くためのものではありません。主語が長くなったときに、基本的なところで崩れないようにするためのものです。まず、主語を修飾している部分をいったん外して、中心になる名詞を探します。上の文なら、of social media platforms と on young people を外すと The impact が残ります。外すのは前置詞句だけではありません。The students who live in rural areas face … のように関係代名詞節が付いている場合も、節を外して Students を見ます。
とくに引っかかりやすいのが、of や on の句が入る形です。修飾の中に複数名詞が入っていると、動詞を書く直前に目に入っている語がそちらになります。
ひとつ補っておくと、修飾の中に動詞があるときは、その動詞は別に決まります。The number of students who live in rural areas is increasing. では、主節の is は The number に、節の中の live は students に合わせています。長い主語を書いたときは、一致を決める場所が2か所あると考えておきます。
主語と動詞が離れている文ほど、この手順が要ります。タスク2の答案では、主語に of 句や関係代名詞節が付いて、動詞までに5語も6語も入ることが珍しくありません。書いている本人は主語を覚えているつもりでも、書き終えたときには直前の名詞に引かれています。
この記事で扱うのは、この手順だけでは決まらない形です。書いている途中で一致が崩れる、書き終えたら s が落ちているといった見直しの話は、別の記事にまとめています。
of を含む主語には、中心が前にあるものと、後ろにあるものの2種類があります。ここを取り違えると、手順どおりに外しても答えが合いません。
主語の形
合わせる先
例
the number of + 複数名詞
number(単数)
The number of students has increased.
a number of + 複数名詞
後ろの名詞(複数)
A number of students have complained.
the percentage of + 名詞
percentage(単数)
The percentage of women is rising.
the proportion of + 名詞
proportion(単数)
The proportion of older residents has grown.
a lot of / plenty of + 名詞
後ろの名詞
A lot of money is wasted. / A lot of people are worried.
one of + 複数名詞
one(単数)
One of the main causes is poverty.
the number of と a number of は形が近いのに、合わせる先が反対になります。the number of は数そのものを話題にしているので単数、a number of + 複数名詞は「いくつかの」「多くの」という意味で、文法上は複数として扱います。
percentage と proportion は、the percentage of X という全体が主語で、その中心が percentage だと考えます。The percentage of students who are satisfied with the system is high. では、主節の is は percentage に、関係代名詞節の are は who が受けている students に合わせています。図表を説明するときに何度も使う形です。
a lot of と plenty of は、of のあとの名詞で動詞が決まります。同じ a lot of でも次のように分かれます。
A lot of money is wasted on advertising. A lot of people are worried about job security.
この形だけは、前を見ても決まりません。外して残った部分ではなく、of のあとを見ます。
03each・every・one of と neither
each と every は、複数のものを1つずつ取り上げる語なので、動詞は単数に合わせます。意味の上では複数を指していても、形の上では単数です。
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Each of these countries has its own regulations.Each が中心なので has
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Every student is required to submit an essay.Every + 単数名詞
neither of / either of は、書き言葉では単数に合わせるのが標準です。Neither of the arguments is convincing. の形になります。話し言葉では複数の動詞も使われますが、答案では単数にそろえておくほうが読み手の期待に沿います。
neither A nor B や either A or B のように2つの要素を並べる形では、動詞に近いほうの名詞に合わせる形が一般的です。
Neither the government nor local councils have addressed the issue. Neither local councils nor the government has addressed the issue.
この構文を、わざわざ使う必要はありません。Neither the government nor local councils have addressed the issue. は、The issue has been addressed by neither … と書き換えるより、Neither the government nor local councils have acted on it. のように短くするか、そもそも Governments and local councils have both failed to address the issue. と書いたほうが速く、一致で迷う場面も消えます。迷う構文を正しく使うことより、迷わない構文を選ぶほうが、限られた40分では現実的です。
問題になるのは、1つの答案の中で混ざることです。The company has expanded … と書いたあとに The company are planning … と続けると、意図した使い分けなのか、うっかりなのかが読み手に伝わりません。
集団名詞とは別に、形と数がずれる語がある
people と police は複数名詞なので、are や have で受けます。The police have arrested two suspects. の形です。集団を1つと見るか中の人と見るかという話とは別で、語ごとに決まっている性質です。
05there is と there are
there is と there are では、there ではなく、そのうしろに来る名詞で決めます。動詞のほうが先に出てくるので、書き始めた時点ではまだ決められません。
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There are several reasons for this trend.reasons が複数
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There is several reasons for this trend.話し言葉では聞かれるが、答案では避けたい形
名詞が2つ並ぶ形には揺れがあります。There is a library and two cafes on campus. のように最初の名詞に合わせる形が一般的ですが、語順を入れ替えれば動詞も変わります。答案では、名詞を並べずに文を分けるか、複数の名詞を先に置いて There are … から始めるほうが確実です。
そもそもタスク2で there is と there are を使う場面は多くありません。There are many people who think that … は、Many people think that … と書けば There are と who の3語が消え、主語もはっきりします。一致で迷ったら、その形を正しく書く方法を探すより、迷わない形に書き換えられないかを先に考えるほうが速く済みます。
3文目のような what 節の主語が書きにくければ、It is unclear what governments should do. と形式主語で始めても同じ内容になります。主語が短くなるぶん、一致で迷う余地も消えます。
関係代名詞節が主語に付いている場合も、中心の語で決めます。Students who study abroad often struggle … では、struggle の主語は Students なので複数です。節の中の動詞(study)は who が受けている名詞に合わせるので、こちらも複数になります。1つの文に一致を決める場所が2か所ある形なので、書き終えたら両方を確かめておきましょう。
and で2つの動名詞句を並べたときは複数になります。Reading widely and writing regularly are the best ways to improve. の形です。ただし、2つで1つのまとまりを指している場合は単数で受けます。
Trial and error is part of the learning process.
and でつないでいるのに単数なのは、trial and error が2つのものを並べた形ではなく、1つのまとまった概念として扱われているためです。
07data・research・information
research、information、evidence、advice は数えられない名詞です。単数で受け、a を付けず、複数形にもしません。数えたいときは a study、a piece of information のように言い換えます。日本語から考えると数えられそうに見えるので、答案では複数形にしてしまいがちな語です。
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Recent researches show that …research は複数形にしない
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Recent research shows that …数えるなら a study / studies を使う
data は事情が違います。もともと複数形で、学術的な文章では The data show … と複数で受ける形が今も使われます。いっぽう、一般的な文章では The data is … も広く使われています。どちらかが誤りということはないので、使うなら1本の中でそろえます。そろえる自信がないなら、data を避けて Recent studies show that … と書いてしまうほうが早く、内容も具体的になります。
is です。数そのものが主語なので単数で受けます。よく似た A number of students は「いくつかの学生」という意味なので、後ろの名詞に合わせて are になります。
主語が長いときはどこを見て判断すればよいですか。
主語を修飾している部分をいったん外し、中心になる名詞で決めます。外すのは of や on の句だけでなく、who や which の節も同じです。動詞の直前にある名詞に引っ張られやすいので、そこは判断に使いません。
一致で迷ったとき、どう書けばよいですか。
その構文を正しく書く方法を探すより、迷わない形に書き換えるほうが速く済みます。neither A nor B を Governments and local councils have both … に変える、There are many people who … を Many people … に変える、といった書き換えです。40分で書き切るタスク2では、この判断のほうが効きます。
うしろに来る名詞で決めます。名詞を2つ並べる形には揺れがあるので、答案では文を分けるか、複数の名詞を先に置くほうが確実です。そもそも There are many people who think that … は、Many people think that … と書けば3語短くなり、主語もはっきりします。