Why don't you ask your teacher about it?「先生に聞かない理由は何ですか」と理由をたずねる文として読む
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Why don't you ask your teacher about it?「先生に聞いてみたらどうですか」という提案として受け取る
提案として使われた Why don't you...? への返事は、理由の説明ではなく提案への返事になります。Good idea. や I will. のように受けるのが自然で、Because I don't have time. のように理由を返すと、話がかみ合わないように聞こえる場合があります。ただし、いつでも提案になるわけではありません。Why don't you eat meat? のように、相手の習慣について言う場合は、文字どおり理由をたずねる質問です。これからの行動について言うときは提案、すでにある事実や習慣について言うときは質問、というのが大まかな目安になります。
疑問文の形を使いながら、文脈上は依頼を伝える表現は、英語にいくつもあります。Can you...? はその代表としてよく知られていますが、Would you mind...? や Do you mind...? も同じグループに入ります。文字どおりに読めば「〜するのは嫌ですか」と相手の気持ちをたずねる文ですが、実際には丁寧な依頼として定着しています。
Would you mind...? と Do you mind...? には、返事の仕方にも形と中身のずれが残っています。文字どおりには「嫌ですか」とたずねられているので、引き受けるときの返事は Yes ではなく、Not at all. や Of course not. のような否定の形になります。うっかり Yes. と答えると「嫌です」と言ったことになってしまう、という点まで含めて、文字どおりの意味が後ろに残っている表現です。
03Do you want to...? はなぜ依頼として響くのか
Do you want to...? を文字どおりに読むと、「〜したいですか」と相手の気持ちをたずねる文です。ところがこの形も、場面によっては依頼や指示として使われます。Can you...? が依頼になることは多くの学習者が知っていますが、Do you want to...? は学校ではまず依頼として習いません。だからこそ、これが依頼だったと知ったときには、ちょっとした衝撃があります。
表現
場面
響き方
Do you want to grab lunch later?
友人同士の会話
誘い・提案として響くことが多い
Do you want to clean up your room?
親から子どもへの発言
指示として響くことがある
Do you want to send that email before lunch?
上司から部下への発言
依頼として受け取られることがある
3つの文は、形の上ではどれも同じ疑問文です。違いを生んでいるのは、話し手と聞き手の関係と場面です。1つ目は文字どおりの誘いに近い響き方をしますが、親から子ども、上司から部下のように立場の差がある場合や、文脈上その行動が相手に期待されている場合には、Do you want to...? は「したいかどうか」をたずねる文には見えなくなります。上下関係がなくても起こります。友人同士でも、Do you want to take the rubbish out? が文脈によっては「ゴミ出してくれる?」という頼みごとに近く響くことがあります。
Do you want to...? が依頼になる仕組みは、実は Will you...? や Would you...? と地続きです。Will you close the door? は、文字どおりには「ドアを閉めるつもりがありますか」と相手の意思をたずねる文で、そこから依頼として使われるようになった形です。Do you want to...? がたずねているのは「したいかどうか」という気持ちですが、どちらも相手の内面の側をたずねている点で共通しています。Can you...? が「できるかどうか」という能力の側をたずねるのとは、たずねる場所が違います。
頼みごとが相手に届くためには、相手にそれができること、そして相手にそれをする気があることが必要です。疑問文の形の依頼表現は、命令文で直接伝える代わりに、この成立条件のどれかをたずねる形をとっている、と考えると整理しやすくなります。Can you...? は「できるか」を、Will you...? は「するつもりがあるか」を、Do you want to...? は「したいか」を、それぞれたずねています。
この表は、3つの表現がいずれも依頼として使われた場合の距離感を比べたものです。とりわけ Do you want to...? は、前の節で見たとおり、立場の差や期待されている行動という文脈があってはじめて依頼として響きます。文脈を切り離して単独で見れば、素直に相手の希望をたずねる質問に戻ります。
Would you...? が丁寧に響くのは、wouldという形が話し手と聞き手のあいだに心理的な距離を置き、押しつけがましさを和らげる働きをするからだと言われています。同じ場面では Could you...? のほうが自然に感じられることも多く、丁寧さは一つの言い方だけで決まるわけではありません。一方、Will you...? を表の中段に置きましたが、Would you...? と Do you want to...? のちょうど中間の丁寧さ、という意味ではありません。場面によって、約束を求める改まった響きになることもあれば(Will you marry me?)、いらだちを込めて強く迫るように響くこともあります(Will you be quiet?)。距離感を一直線に並べられる表現ではない点には注意が必要です。
相手の気持ちをたずねる代わりに、相手の気持ちを推測する形で伝える表現もあります。You might want to check the timetable before you leave. を文字どおりに読むと、「出かける前に時刻表を確認したくなるかもしれません」という予想の文です。けれども実際には、「出かける前に時刻表を確認しておいたほうがいいですよ」という助言として使われます。
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You might want to save your work first.「あなたは先に保存したくなるかもしれない」という未来の予想として読む
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You might want to save your work first.「先に保存しておいたほうがいいですよ」という助言として受け取る
依頼と助言という違いはありますが、伝えたいことを命令文で言う代わりに、相手の「したい気持ち」を持ち出して間接的に伝えるという根幹は、Do you want to...? と同じです。Check the timetable. と言えば命令になるところを、「あなたはそうしたくなるかもしれない」という形にずらすことで、判断の主導権が相手の側にあるように響かせています。もっとも、上司が部下に You might want to redo this. と言う場面では、実質的にやり直しの指示です。柔らかい形をとっていても、選ぶ余地が実際にどれだけあるかは文脈しだい、という点まで含めて、Do you want to...? とよく似た表現です。
これからの行動について言う場合は、「〜したらどう?」という提案として使われるのがふつうです。一方、Why don't you eat meat?のように、相手の習慣やすでにある事実について言う場合は、文字どおり理由をたずねる質問になります。どちらの意味かは文の形ではなく文脈で決まります。
なぜ疑問文の形のままで依頼が伝わるのですか。
頼みごとが相手に届くためには、相手にそれができること、それをする気があることが必要です。疑問文の依頼表現は、命令文で直接伝える代わりに、この成立条件を質問の形でたずねている、と考えると整理しやすくなります。Can you...?はできるかどうかを、Will you...?はするつもりがあるかどうかを、Do you want to...?はしたいかどうかをたずねる形です。ただし、同じ文が文字どおりの質問として使われる場面もあります。
Would you...?とDo you want to...?はどちらが丁寧ですか。
場面によりますが、初対面や目上の相手にはWould you...?のほうが丁寧に響きやすくなります。wouldという形が話し手と聞き手のあいだに心理的な距離を置き、頼みごとの押しつけがましさを和らげる働きがあると言われています。Do you want to...?はしたいかどうかを直接たずねる分、距離が近い相手向けの言い方になりやすくなります。ただし、Could you...?のほうが自然に響く場面も多く、丁寧さは一つの表現だけで決まるわけではありません。
Do you want to...?を目上の人に使ってもよいですか。
依頼として使う場合は、避けたほうが無難な場面が多くなります。したいかどうかを直接たずねる形になるため、初対面や目上の相手には唐突に響くことがあります。同じ内容を伝えたい場合は、Would you...?やCould you...?のような、依頼として定着している丁寧な表現のほうが自然です。ただし、Do you want to join us for dinner?のような誘いの場面では、初対面の相手にも普通に使われます。
Would you mind...?と頼まれたら、何と答えればよいですか。
引き受けるときは、Not at all.やOf course not.のような否定の形で答えます。文字どおりには「〜するのは嫌ですか」とたずねられているためで、うっかりYes.と答えると「嫌です」と言ったことになってしまいます。
You might want to...はどういう意味ですか。
文字どおりには「〜したくなるかもしれません」という予想の文ですが、実際には「〜しておいたほうがいいですよ」という助言として使われます。相手のしたい気持ちを持ち出して間接的に伝えるという点で、Do you want to...?と根幹が共通する表現です。場面によっては、柔らかい形をとった実質的な指示になることもあります。
07まとめ
Do you want to...?は、いつも依頼になるわけではありません。同じ形の文でも、場面によって質問・誘い・依頼・指示のいずれにもなり得ます。それでも、立場の差がある場面や、その行動が相手に期待されている場面では、Can you...?やWill you...?と同じように、疑問文の形を借りて頼みごとを伝える言い方の一つとして働きます。仕組みとして見れば特別な例外ではなく、頼みごとが成り立つための条件を質問の形でたずねている、と考えると位置づけやすくなります。
その中でもDo you want to...?は、「したいかどうか」という気持ちの側をたずねる分、距離の近い言い方になります。初対面や目上の相手への依頼では、Would you...?やCould you...?のような表現のほうが無難です。そして、相手のしたい気持ちを持ち出して間接的に伝えるという根幹は、助言のYou might want to...にも受け継がれています。疑問文の形と実際の働きのずれは、Why don't you...?で一度経験しているはずです。Do you want to...?も、その延長線上にある表現の一つとして受け取っておくと、実際の会話で戸惑わずにすみます。
Do you want to...?は、質問・誘い・依頼・指示のいずれにもなり得る
Why don't you...?は、これからの行動について言うときは提案として働く
疑問文の依頼表現は、できるか(Can you)、するつもりがあるか(Will you / Would you)、したいか(Do you want to)という成立条件をたずねる形で成り立っている
Would you mind...?やDo you mind...?を引き受けるときの返事は、Not at all.のような否定の形
Would you...?は距離を置いた丁寧な言い方、Do you want to...?は距離の近い言い方