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ライティング・タスク2

problem with と problem of の使い分け:どこに支障があるのか、何が問題なのか

執筆:高橋 響 公開日:

英作文で「〜の問題」と書こうとしたとき、problem のうしろに with と of のどちらを置くかで迷うことがあります。辞書にはどちらの形も載っているため、答案では語感だけで選んでしまいがちですが、英語では、with が「何に問題があるのか」を、of が「どのような問題を扱っているのか」を示すことが多く、選び方で述べている内容が変わります。

この記事では、2つの前置詞で意味がどう変わるのか、同じ名詞を置いた場合にどのような違いが出るのかを確認します。have a problem with のように形が決まっている表現についても、ライティング・タスク2での使い方とあわせて見ていきます。

01problem with と problem of は何が違うのか

problem with A は、A について、どこに問題があるのかを述べる形です。制度、案、議論、機器のように、検討の対象として出した語を A に置きます。problem of B は、B という問題や課題を取り上げる形です。大気汚染や失業のように、問題として扱っている事柄や状態を B に置きます。同じ名詞でも、何を問題にしているかによって、どちらを使うかが変わることがあります。

うしろに来るもの述べていること
problem with A A について問題点を述べる A のどこに問題があるのか
problem of B B という問題・課題を取り上げる どのような問題を扱っているのか

2つの形を比べると、何を問題としているのかの違いが分かります。

The problem with this policy is that it ignores rural areas.
(この政策の問題は、地方を考慮していないことです)

Many governments are struggling with the problem of youth unemployment.
(多くの政府が若年層の失業という問題に苦しんでいます)

1つ目は、政策そのものを課題として立てているのではなく、その政策のどこに問題があるのかを述べています。2つ目は、若年層の失業という状態を、論じる課題として取り上げています。

選ぶときの目安

迷ったときの目安として、前置詞のうしろに置こうとしている語を取り出し、日本語で「〜という問題」と言い換えられるかを確認します。「若年層の失業という問題」は成り立つので of が合います。「この政策という問題」は成り立ちにくいので、with のほうが自然です。規則というより、当たりを付けるための手順です。

ステップすること確かめること
1 problem のうしろに置く語を1つ取り出す this policy なのか、youth unemployment なのか
2 その語を「〜という問題」に入れてみる 成り立つなら of が候補、成り立ちにくいなら with が候補
3 with を選んだら、問題の中身を is that 以降に用意する with の後ろに問題の内容まで入れようとしていないか

ステップ2で判断がつかない語もあります。social media や tourism のように、良い面と悪い面の両方を持つ語がそれにあたります。その場合は、自分がその語をどう扱おうとしているのかで決めます。検討して支障を指摘するなら with、論じる課題として立てるなら of です。大切なのは、その語自体ではなく、答案の中で何を問題としているかです。

02problem with は、どこに問題があるのかを指す

タスク2の答案でよく使うのは、The problem with X is that ... の形です。設問に示された主張や、自分が取り上げた案を検討し、その中のどこに支障があるのかを述べるときに使います。

The problem with this argument is that it treats all students as if they had the same goals.
(この主張の問題は、すべての学生が同じ目標を持っているかのように扱っている点です)

There is a serious problem with the current selection process.
(現在の選考の過程には深刻な支障があります)

The problem with public transport in this city is the limited service at night.
(この都市の公共交通の問題は、夜間の便が少ないことです)

3つとも、with のうしろには、答案で検討している対象が置かれています。主張も、選考の過程も、公共交通も、それ自体を問題として扱っているわけではありません。そこにうまくいっていない点があると言うために with を使っています。

問題の中身は is that 以降で述べる

この形では、with のうしろに問題の中身は入りません。中身は is that 以降、または is に続く名詞で述べます。どこに支障があるのかを with で示し、それが何なのかをそのあとで説明する、という順番です。こうすると、1文の中で「何に問題があるのか」と「何が問題なのか」の両方を説明できます。

The problem with online learning is that it reduces face-to-face interaction.オンライン学習のどこに支障があるかを述べている

The problem of online learning is that it reduces face-to-face interaction.オンライン学習そのものが問題だという読み方に寄る

オンライン学習のどこに問題があるのかを述べる文なので、ここでは with が自然です。of にすると、オンライン学習そのものを問題として取り上げるニュアンスが強くなります。ここでは「オンライン学習の何が問題なのか」を説明したいので、with が合います。

have a problem with は形が決まっている

人を主語にして「〜に問題を感じている」「〜で困っている」と言うときは、have a problem with の形になります。ここで of を使うことはできません。

Some parents have a problem with the new uniform policy.一部の保護者は新しい制服の方針に問題を感じている

Some parents have a problem of the new uniform policy.have a problem のうしろに of は続かない

日本語の「の」からそのまま訳すと of に寄る

「この政策の問題点」「オンライン学習の問題」のように、日本語では対象と問題を「の」1語でつなぎます。日本語では「〜の問題」と「〜という問題」をどちらも「の」で表せるため、英語でもつい of を使いたくなります。英語ではここが with と of に分かれていると考えておくと、訳し分けの目印になります。

答案を書き終えたあとに problem で全文検索し、直前の日本語を思い出しながら1件ずつ見直すと、この取り違えは短時間で拾えます。

03problem of は、どのような問題を扱っているのかを表す

problem of の後ろには、その問題として扱っている事柄や状態を置きます。the problem of air pollution であれば、大気汚染という状態がそのまま問題の中身です。日本語の「大気汚染という問題」にあたる形だと考えると分かりやすくなります。

The problem of air pollution has become more visible in large cities.
(大気汚染という問題は、大都市でより目に見えるものになっています)

Governments in developed countries face the problem of an ageing population.
(先進国の政府は高齢化という問題に直面しています)

The problem of food waste is often discussed alongside rising food prices.
(食品廃棄という問題は、食料価格の上昇と並べて論じられることがよくあります)

いずれも、of のうしろの語をそのまま「〜という問題」と言い換えられます。失業、汚染、廃棄のように、それ自体が問題として扱われやすい状態を置くのが典型的な形です。

of のうしろは名詞1語とは限らない

解決すべき課題を指すときは、how to や what to で始まる句を続けることもできます。問題の中身が「どうするか」である場合は、この形が使えます。

the problem of how to fund public healthcare
(公的医療をどう賄うかという問題)

the problem of what to do with plastic waste
(プラスチック廃棄物をどう扱うかという問題)

動名詞を続ける形も見られますが、答案では the problem of finding a solution のように意味の薄い動名詞を置きがちで、字数のわりに内容が増えません。何が問題なのかを名詞で言い切るか、how to の形にすると、読み手に伝わる情報が増えます。

なお、of のうしろに置いた語は、そのあと代名詞 it や this で受け直せます。The problem of food waste is not new, but it has become harder to ignore. のように書くと、of で立てた課題をそのまま段落の主語として運べます。with で出した対象は問題そのものではないため、同じ形で受け直すと指すものがずれます。段落の主題として最後まで運びたい語がある場合は、of で立てておくと展開しやすくなります。

具体的な対象の不具合を述べるときは with が自然

券売機のように、目の前にある個別の対象について不具合や欠点を述べるときは with が自然です。of にすると「券売機そのものが問題だ」という意味に近づくため、不具合を伝える文としては with のほうが伝わります。

There is a problem with the ticket machine.券売機に不具合がある

There is a problem of the ticket machine.不具合を伝える意味では with が自然

04同じ名詞を置いても、with と of で内容が変わる

with と of は、片方が正しくて片方が誤りという関係ではありません。同じ名詞を置いても両方が成り立つ場面があり、そのときは述べている内容のほうが変わります。

書きたい内容
ソーシャルメディアのどこに問題があるのかを述べる with The problem with social media is that it rewards extreme opinions.
ソーシャルメディア依存を、論じる対象として立てる of The problem of social media addiction has attracted growing attention.
電気自動車の弱点を挙げる with The problem with electric cars is the cost of batteries.
渋滞を、都市が抱える課題として立てる of Cities across Asia are tackling the problem of traffic congestion.

この2つを比べると、of のうしろには addiction や congestion のように、問題として扱いやすい状態を表す語が置かれています。with のうしろには social media や electric cars のように、答案で検討する対象が来ています。ただし語の性質だけで前置詞が決まるわけではありません。同じ名詞でも、何を問題として述べたいのかによって、どちらを使うかが変わることがあります。

タスク2の答案での使い分け

タスク2では、この2つを使う場面にはある程度の傾向があります。導入でトピックを立てるときは of、ボディで案や主張を検討するときは with という組み合わせが多くなります。規則として決まっているわけではないので、毎回、何を問題として述べているのかで選びます。

書く場面使う形書き方の例
導入で社会的な課題を主題として示す the problem of B The problem of overcrowding in major cities has been debated for decades.
ボディで相手側の主張を検討する the problem with A The problem with this view is that it assumes families can afford private tuition.
ボディで自分が挙げた解決策の限界に触れる the problem with A The problem with subsidies is that they are difficult to sustain over time.

解決策を論じるタスクでは、problem を主語にしたあと solve や resolve を続ける形もよく使います。2語の使い分けは別の記事で扱っています。

ライティング・タスク2 solve と resolve の使い分け:答えを出して片づけるか、対立を決着させるか

05problem のまわりで混ざりやすい形

problem に続く前置詞は with と of だけではありません。in と for も使われ、それぞれ述べていることが違います。まとめて確認しておくと、答案を書くときにも迷いにくくなります。

述べていること
a problem with A A に支障がある There is a problem with the booking system.
a problem of B B という問題 the problem of youth unemployment
a problem in C C という場所や分野の中で起きている Corruption remains a problem in some sectors.
a problem for D D にとって困りごとになる Rising rents are a problem for young families.
have a problem with A A に問題を感じている、A で困っている Residents have a problem with the proposed route.

解決策は solution to で受ける

problem を受けて「その解決策」と書くとき、前置詞は to になります。problem of の of につられて solution of と書いてしまうことがありますが、標準的な形は solution to です。

There is no simple solution to the problem of overcrowding.過密という問題に対する簡単な解決策はない

There is no simple solution of the problem of overcrowding.solution は to で受ける

issue と difficulty は同じ形にならない

言い換えのつもりで problem を issue や difficulty に置き換えると、前置詞も一緒に変わります。issue は with を取り、difficulty は動名詞を直接続ける形が自然です。

Many users reported an issue with the new payment system.
(多くの利用者が新しい決済システムの不具合を報告しました)

Students often have difficulty organising their ideas within forty minutes.
(学生は40分の中で考えをまとめるのに苦労することがよくあります)

have difficulty のうしろは of ではなく、動名詞をそのまま続けます。in を入れて have difficulty in organising とすることもできます。problem からの言い換えを狙うときは、語だけを差し替えず、続く形まで一緒に確認しておくと安全です。

IELTS学習アプリ コロケーション検索 problem や issue のような名詞が、実際にどの前置詞や動詞と結びついて使われているかを検索して確かめられます。

06よくある質問

problem with と problem of は、どちらを使っても間違いにはなりませんか

どちらも正しい英語なので、形として誤りになるわけではありません。ただし述べている内容が変わります。with は、うしろに置いた対象のどこに問題があるのかを述べる形です。of は、うしろに置いた事柄そのものを問題や課題として論じる形です。同じ名詞でも、どちらを選ぶかによって、何を問題としているのかが変わります。

The problem of this argument is that ... と書くのは誤りですか

主張の中身を検討して問題点を指摘する文なので、The problem with this argument is that ... が自然です。of にすると、その主張そのものを問題として扱うニュアンスが出て、意図とずれることがあります。このような文では、with を使うのが自然です。

have a problem of と書いてしまいました。どう直せばよいですか

have a problem with に直します。この形は前置詞が固定されていて、of は続きません。Some parents have a problem with the new uniform policy. のように、問題を感じている対象や困っている対象を with のうしろに置きます。

the problem of のうしろに動名詞を置いてもよいですか

置くこと自体はできますが、答案では the problem of finding a solution のように中身の薄い動名詞になりがちです。何が問題なのかを名詞で言い切るか、the problem of how to fund public healthcare のように how to の形にすると、同じ字数で伝わる情報が増えます。

problem を issue や difficulty に言い換えるとき、前置詞は同じですか

同じにはなりません。issue は with を取り、an issue with the new payment system のように使います。difficulty は前置詞を挟まず動名詞を続ける形が自然で、have difficulty organising their ideas となります。in を入れて have difficulty in organising とすることもできます。

「〜の解決策」は solution of ですか、solution to ですか

solution to が標準的な形です。a solution to the problem of overcrowding のように、解決の対象を to で受けます。直前に problem of があると of につられやすいので、書き終えたあとに solution の前置詞だけを見直しておくと確実です。

タスク2の導入で社会的な課題を書くときは、どちらを使えばよいですか

論じる課題を主題として示す場面なので、the problem of の形が合う場面が多くなります。The problem of overcrowding in major cities has been debated for decades. のように書きます。ボディに入って特定の案や主張を検討する段では、the problem with を使う場面が増えます。導入と本論で必ず分かれるわけではないので、そのつど何を問題として述べているかで選びます。

problems と複数形にすると、前置詞は変わりますか

変わりません。problems with the current system、the problems of rapid urbanisation のように、単数のときと同じ使い分けです。複数形にすると支障や課題が複数あることを示せるので、理由を2つ以上並べる段落の書き出しに使えます。

07まとめ

problem のうしろの前置詞は、その名詞を文の中でどう扱っているかによって変わります。問題点を検討しているなら with、その事柄自体を論じているなら of です。答案を書き終えたら、problem の直後の語を取り出して「〜という問題」と言い換えられるかを確かめると、選び直しが1分ほどで済みます。

  • problem with A:A について、どこに問題があるのかを述べる。制度、案、議論、機器など、検討の対象を置く
  • problem of B:B という問題や課題を取り上げる。失業、汚染、渋滞など、問題として扱っている事柄や状態を置く
  • 同じ名詞でも、何を問題として述べたいのかで前置詞が変わることがある。語の性質だけで決めない
  • have a problem with は形が固定されている。of は続かない
  • 解決策は solution to で受ける。直前の problem of につられて of にしない
  • issue は with、difficulty は動名詞を直接続ける。言い換えるときは続く形まで一緒に変える
  • タスク2では、導入で the problem of、ボディで the problem with になる場面が多い
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Hibiki Takahashi

この記事を書いた人

Hibiki Takahashi

日本語で学ぶIELTS対策専門スクール『PlusOnePoint(プラスワンポイント)』創設者・代表。『英語ライティングの鬼100則』(明日香出版社)著者。1997年に大阪大学医学部を卒業後、麻酔科専門医として活躍。2012年渡豪時に自身が苦労をした経験から、日本人を対象にIELTS対策のサービスを複数展開。難しい文法・語彙を駆使するのではなく、シンプルな表現とアイデアで論理性・明瞭性のあるライティングを指導している。これまでの利用者は4,500名を超え、Twitterで実施した「12週間チャレンジ」では、わずか4週間で7.0、7週間で7.5など、参加者4名全員が短期間でライティングスコア7.0以上を達成(うち2名は7.5を達成)。「IELTSライティングの鬼」の異名を持つ。オーストラリア在住14年、IELTS 8.5(ライティング 8.0)、CEFR C2。

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