There is a lack of jobs in the region.中心は a lack なので is
✗
There are a lack of jobs in the region.jobs に引きずられている
これは a lack of に限った話ではなく、a number of / a range of / the amount of など「名詞 + of + 名詞」の形すべてに共通する考え方です。of のうしろの名詞が目に入りやすいぶん、書いている最中に引きずられやすいところです。
03the lack of:どの不足かが特定できるとき
the が付くのは、「どの不足のことを言っているのか」が読み手の側でも特定できるときです。エッセイでは主に次の2つの形で出てきます。
前の文で触れた状況を受けるとき
A significant number of students drop out during their first year at university. The lack of academic support in this period is often cited as one reason.
ただし be lacking in は lack より使う場面が狭く、書き言葉ではやや評価的な響きを持ちます。エッセイの本文で状況を客観的に述べたいときは、動詞の lack か名詞の a lack of を選ぶほうが素直です。be lacking in は、自分の主張として「不十分だ」と評価を下す場面に取っておくとよいでしょう。
07lack of ばかりに頼らない
lack of は守備範囲が広いので、社会問題を扱うエッセイでは1本の中に何度も出てくることがあります。表現のバリエーションを見せたい方は、以下のような表現も覚えておくといいでしょう。
表現
指している状況
例
a shortage of
需要に対して供給が足りない。一時的・数量的
a shortage of nurses in rural hospitals
a scarcity of
資源などがそもそも希少で手に入りにくい
a scarcity of clean water
the absence of
まったく存在しない
the absence of clear regulation
insufficient / inadequate
量が足りない、質が十分でないを形容詞で言う
inadequate funding for public schools
limited access to
存在はするが手が届かない
limited access to higher education
fail to provide
足りない側ではなく、提供する主体を主語にする
The government fails to provide adequate housing.
言い換えは「同じ意味の別の単語に置き換える作業」ではなく、「何がどう足りていないのか」を言い分けるための選択です。たとえば地域に病院が1つもないなら the absence of hospitals、病院はあるが数が足りていないなら a shortage of hospitals、病院はあっても遠くて通えないなら limited access to healthcare と、指している状況がそれぞれ違います。
迷ったら a lack of を選んでください。エッセイの本文で「不足」を新しい情報として持ち出す場面では、こちらが標準的な形です。無冠詞の lack of は、due to lack of funding のような前置詞句の定型表現か、他の無冠詞名詞と並べて列挙する場合に限って使うと考えておくと安全です。
a lack of のうしろは単数形と複数形のどちらですか。
うしろに来る名詞の性質で決まります。数えられない名詞ならそのままの形(a lack of information)、数えられる名詞なら原則として複数形(a lack of facilities)です。lack 自体の形はどちらでも変わりません。
There are a lack of ... と書いてよいですか。
正しくありません。名詞句の中心は a lack という単数の名詞なので、There is a lack of ... となります。of のうしろが複数名詞であっても、動詞は単数のままです。
lack of は動詞として使えますか。
使えません。The report lacks of detail. は誤りで、正しくは The report lacks detail. です。動詞の lack は of を挟まずに目的語を直接取ります。
lacks と is lacking in はどう違いますか。
lacks は「〜を欠いている」と事実を述べる言い方です。is lacking in には「〜の点で不十分だ」という書き手の評価が入ります。エッセイで状況を客観的に説明する場面では lacks のほうが素直で、評価を下す場面で is lacking in を使うと役割が分かれます。
the lack of を使ってよいのはどんなときですか。
読み手が「どの不足のことか」を特定できるときです。前の文ですでにその状況に触れている場合か、in public infrastructure over the past two decades のようにうしろの修飾語で範囲が絞られている場合が該当します。手がかりがないまま the を付けると、読み手は前の文脈を探しにいくことになります。