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Writing Task 2

IELTS Writing Task2 イントロの1文目に何を書くか|定型文・トレンド型・柔軟な導入の使い分け

IELTSライティング・タスク2で、イントロダクションの1文目に何を書くべきか迷ったことはないでしょうか。試験官が最初に目にするセンテンスだから重要だという人もいれば、重要なのはボディの議論だからイントロやコンクルージョンはある程度テンプレでよいという人もいます。

結論から言えば、どちらの立場も一理あり、実際のところは目標スコアと試験本番での時間の余裕によって最適な選択は変わってきます。この記事では、1文目の書き方を「省略」「定型文」「トレンド型」「柔軟な導入」の4つのパターンに整理し、それぞれの特徴と使いどころを解説します。

01イントロの1文目は本当に重要なのか

イントロの1文目については、昔からよく議論されてきました。「試験官が最初に目にするセンテンスなのだから、第一印象を左右する重要な一文だ」という人もいれば、「スコアを決めるのはボディの議論の質であって、イントロとコンクルージョンはある程度テンプレでも構わない」という人もいます。

採点基準の観点から整理すると、後者の主張には根拠があります。Task Responseはエッセイ全体で問いに答えられているかを評価するもので、イントロの1文目だけを取り出して評価する項目があるわけではありません。一方で、1文目が語彙や文法の評価対象に含まれることも事実で、こなれた導入が書ければ、その分だけLexical ResourceやGrammatical Range and Accuracyの印象を底上げできます。

つまり、この問いに唯一の正解はなく、実際のところは目標スコアと時間の余裕によって答えが変わってくる、というのが現実的な見方です。あくまで個人的な目安ですが、表にまとめると次のようになります。

目標スコア 1文目の現実的な選択
〜6.5 省略、または定型文で十分。浮いた時間はボディに回す
7.0 「〜が増えている」型など、安定して書けるパターンを1つ持っておく
7.5以上 テーマに応じた柔軟な導入ができると理想的

以下のセクションでは、この表の各選択肢を順番に見ていきます。

021文目を省略するという選択肢

意外に思われるかもしれませんが、導入の1文は最悪何もなくても機能する場合が多いです。いきなり「While some people ...」と両論の提示から始めても、エッセイとしては成り立つことが多いのです。

Some people believe that university education should be free for all students, while others think that students should pay for it themselves. Discuss both views and give your own opinion.

While some people believe that university education should be free for all students, others argue that students themselves should bear the cost. In my opinion, a system in which tuition is partly subsidised by the government strikes the best balance.

このように、背景説明を挟まずに両論の言い換えと自分の立場だけでイントロを構成しても、問いには十分に答えられています。Task Responseの評価を下げる書き方ではありません。

この書き方の最大のメリットは時間です。タスク2は40分で最低250語を書く必要があり、イントロに時間をかけすぎてボディが薄くなるのは本末転倒です。1文目に悩んで手が止まってしまうタイプの方は、思い切って「1文目は書かない」と決めてしまうのも立派な戦略です。

ただし、問題文の言い換えだけで始めると、イントロ全体が2文程度と短くなりがちです。短いこと自体は問題ではありませんが、問題文の単語をそのまま写しただけのイントロは語彙の評価につながらないため、言い換え(パラフレーズ)の質には気を配るとよいでしょう。

03定型文で済ませる場合の注意点

次に多いのが、定型文的に済ませるという選択です。1文目に時間を使いたくないという理由から、あらかじめ用意したフレーズを機械的に置く書き方で、実際に多くの受験者がこの方法を採用しています。

Whether children should be allowed to use smartphones is a controversial issue.

The question of how governments should fund higher education is often debated.

People have different views about whether museums should charge for admission.

「... is a controversial issue」や「... is often debated」といった表現は、どんなトピックにも当てはめられる便利な型です。文法的に正しく書けるのであれば、これらを使ったからといって、それだけで評価が下がることはありません。

ただし、一点だけ考慮しておきたいことがあります。それは、こうした定型文は試験官が見飽きているという事実です。試験官はこれまでに何千、何万というエッセイを読んでおり、そのかなりの割合が「This is a controversial issue.」で始まります。評価を下げる要因にならない一方で、評価を押し上げる材料にもならず、「型で書いている受験者だ」という印象を与えることは頭に入れておくとよいでしょう。

また、定型文を使うならトピックとの整合性には注意が必要です。たとえば、そもそも賛否が分かれるような話題でないのに「controversial issue」と書いてしまうと、内容を読まずに型を貼り付けたことが伝わってしまいます。定型文で済ませる場合も、その一文が問題文の内容と噛み合っているかだけは確認するようにしましょう。

04「〜が増えている」型の導入

定型文の次によく使われるのが、「〜が増えている」「〜する人が増えている」のようなトレンド型の導入です。これは割と便利な型で、7.0レベルでも通用することが多い書き方です。

An increasing number of students are choosing to study abroad after finishing high school.

In recent years, more and more companies have allowed their employees to work from home.

These days, it is becoming increasingly common for people to shop online rather than in physical stores.

トレンド型が便利なのは、タスク2のトピックの多くが「社会の変化」を背景に持っているためです。テクノロジー、教育、働き方、環境といった頻出テーマは、いずれも「近年〜が増えている(変わってきている)」という一文から自然に本題へつなげられます。定型文と違って文の中身をトピックごとに入れ替えるため、丸暗記の印象も薄まります。

使う際の注意点は2つあります。1つ目は、実際に増えているとは言いにくい話題に無理に当てはめないことです。たとえば「博物館は入場料を取るべきか」のような、増減と関係のないトピックに「An increasing number of ...」を使うと不自然になります。

2つ目は時制です。「in recent years」「these days」「nowadays」など、トレンド型で使う時を表す表現には、それぞれ適した時制があります。この点は以下の記事で詳しく解説しています。

Writing Task 2 時を表す表現と時制

05テーマに応じた柔軟な導入

7.5以上を狙うレベルであれば、型に頼らず、そのテーマに応じた柔軟な導入ができると理想的です。柔軟な導入とは、そのトピック固有の背景や現状を、自分の言葉で一文にまとめる書き方を指します。

広告の規制がテーマの場合

Advertising has become so pervasive that it is now almost impossible to spend a day without encountering it.

博物館の入場料がテーマの場合

Museums play a vital role in preserving the history and culture of a society, yet many of them struggle to cover their operating costs.

どちらの例も、そのトピックでしか成立しない一文になっている点がポイントです。1つ目は広告の遍在という現状を、2つ目は博物館の役割と資金難という対立を、それぞれ具体的に描写してから本題に入っています。こうした導入は問題文の言い換えではなく自分の視点からの一文なので、語彙・文法の両面で高い評価につながりやすくなります。

柔軟な導入を書くときのコツは、話題を広げすぎないことです。「Since ancient times, ...(古来より)」のように話を大きくしすぎると、かえって内容の薄い一般論になってしまいます。問題文が扱っている話題の一歩だけ外側から入る、という距離感を意識するとよいでしょう。

この書き方は一朝一夕には身につかないため、さまざまなトピックでイントロだけを書く練習が有効です。以下のツールでは、イントロとコンクルージョンに絞った練習ができます。

IELTS学習アプリ Intro/Conclusion イントロダクションとコンクルージョンに絞って練習できるツールです。

06まとめ

イントロの1文目に何を書くかは、目標スコアと時間の余裕から逆算して決めるのが現実的です。最後に、この記事のポイントを整理します。

  • 1文目だけで評価が決まるわけではなく、なくてもエッセイは成り立つ。いきなり両論の提示から始めるのも立派な戦略
  • 「controversial issue」などの定型文で評価が下がるわけではないが、試験官は見飽きている。トピックとの整合性だけは確認する
  • 「〜が増えている」型は7.0レベルでも通用する便利な型。ただし時制と、トピックとの相性に注意する
  • 7.5以上を狙うなら、そのテーマ固有の背景を自分の言葉で描写する柔軟な導入を練習する
  • どのパターンを選ぶにせよ、1文目に時間をかけすぎず、ボディの議論に時間を残す

大切なのは、本番で迷わないように自分の型をあらかじめ決めておくことです。まずは今の目標スコアに合ったパターンを1つ選び、どんなトピックが来ても同じ手順でイントロを書き始められる状態を目指しましょう。

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Hibiki Takahashi

この記事を書いた人

Hibiki Takahashi

日本語で学ぶIELTS対策専門スクール『PlusOnePoint(プラスワンポイント)』創設者・代表。『英語ライティングの鬼100則』(明日香出版社)著者。1997年に大阪大学医学部を卒業後、麻酔科専門医として活躍。2012年渡豪時に自身が苦労をした経験から、日本人を対象にIELTS対策のサービスを複数展開。難しい文法・語彙を駆使するのではなく、シンプルな表現とアイデアで論理性・明瞭性のあるライティングを指導している。これまでの利用者は4,500名を超え、Twitterで実施した「12週間チャレンジ」では、わずか4週間で7.0、7週間で7.5など、参加者4名全員が短期間でライティングスコア7.0以上を達成(うち2名は7.5を達成)。「IELTSライティングの鬼」の異名を持つ。オーストラリア在住14年、IELTS 8.5(ライティング 8.0)、CEFR C2。

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