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Writing Task 2

知っておくとちょっと得?エッセイでも使える医学用語16選

diabetes(糖尿病)という単語には、実は日常語の言い換えが存在しません。英語圏の人は日常会話でもニュースでも、この「医学用語」をそのまま使っています。一方で、hypertension(高血圧)=high blood pressure、insomnia(不眠症)=sleep deprivation(睡眠不足)のように、一般用語とペアで使えるものもあります。

医学用語と聞くと専門的で遠い存在に感じるかもしれませんが、ライティング・タスク2の健康系トピックでは、こうした単語がごく普通に主役になります。この記事では、「言い換えがきかないもの」と「一般用語とペアで使えるもの」の2つのタイプに分けて、エッセイで実際に使える医学用語を例文とともに16個紹介します。

01医学用語を知っていると有利?語彙の評価との関係

ライティング・タスク2では、健康がテーマの中心になる問題が繰り返し出題されています。ファストフードと食生活、運動不足、政府は医療費と予防のどちらに投資すべきか、高齢化社会、大気汚染と健康被害。どれも定番中の定番です。さらに、テクノロジーや教育がテーマの問題でも、「スマホの使いすぎは子どもの健康に悪影響を与える」のように、健康は理由や具体例としてあらゆるトピックに顔を出します。

ここで押さえておきたいのが、医学用語には2つのタイプがあるという点です。

1つ目は、一般用語が存在しないタイプです。たとえば diabetes(糖尿病)には、日常語としての言い換えがありません。裏を返せば、英語圏では diabetes や cancer のような病名を、医学用語のまま日常会話でも使っているということです。これらの単語を知らないと、a disease in which blood sugar levels become too high のような説明的な書き方をするしかなく、不自然な上に語数も浪費してしまいます。このタイプは「知らないと書けない」必須語彙です。

2つ目は、一般用語とのペアが存在するタイプです。たとえば hypertension(高血圧)には high blood pressure という日常的な言い方があります。このタイプは、同じ内容を2通りに表現できるため、言い換えの引き出しとして機能します。採点基準の Lexical Resource で評価される less common lexical items(使用頻度の低い語彙)を自然に示すチャンスにもなります。

つまり、医学用語は「難しい単語を覚える」というより、タイプ1は書ける内容を増やすため、タイプ2は語彙の幅を見せるため、と目的を分けて覚えるのが効率的です。それでは、タイプ1から10語、タイプ2から6ペアを見ていきましょう。

02言い換えがきかない医学用語10選:知らないと書けない

まずは、一般用語が存在しないタイプです。いずれも英語圏では日常会話でそのまま使われている「普通の単語」であり、健康系トピックで内容の中心になりやすい語ばかりです。スペルまで含めて確実に書けるようにしておきたいところです。

1. diabetes(糖尿病)

食生活、ファストフード、砂糖税といったトピックの中心になる単語です。type 2 diabetes(2型糖尿病)の形もよく使われます。生活習慣が原因となるのは主にこの2型で、食生活のエッセイとの相性は抜群です。発音は「ダイアビーティーズ」に近く、スペルも間違えやすいので注意しましょう。

The rising consumption of processed food has led to a sharp increase in type 2 diabetes in many developed countries.

2. obesity(肥満)

overweight(太り気味の)が日常的で軽めの表現であるのに対し、obesity は医学的な状態としての肥満を指します。エッセイでは childhood obesity(子どもの肥満)が特に頻出です。形容詞は obese で、people who are obese のように使えます。

Childhood obesity has become a serious public health concern, and many governments have introduced taxes on sugary drinks in response.

3. cancer(がん)

喫煙、食生活、環境汚染など、幅広いトピックで健康被害の代表例として使える単語です。lung cancer(肺がん)、skin cancer(皮膚がん)のように部位と組み合わせた形もそのまま使えます。

Smoking remains one of the leading causes of lung cancer worldwide.

4. dementia(認知症)

高齢化社会のトピックで使える単語です。an ageing population(高齢化する人口)とセットで覚えておくと、高齢化が医療制度に与える負担を論じる段落がぐっと書きやすくなります。

As populations age, the number of people living with dementia is expected to rise, placing a growing burden on healthcare systems.

5. depression(うつ病)

SNSと若者のメンタルヘルス、仕事のストレスなど、近年ますます出題が増えているテーマの中心語です。sadness や feeling low は一時的な気分を表すだけで、病気としてのうつ病は depression でしか表せません。

Excessive use of social media has been linked to higher rates of depression among young people.

6. asthma(喘息)

大気汚染や都市化のトピックで、健康被害の具体例として使いやすい単語です。th は発音せず「アズマ」に近い音になります。スペルと発音がどちらも独特なので、書く練習をしておく価値があります。

Air pollution in large cities has been linked to higher rates of asthma among children.

7. pneumonia(肺炎)

lung infection と説明することもできますが、正式名称の pneumonia がそのまま日常でも使われています。高齢者の健康や医療制度の負担を論じる文脈で活躍します。語頭の p を発音しない点とスペルに注意しましょう。

Elderly people are particularly vulnerable to pneumonia, which places additional pressure on hospitals during winter.

8. arthritis(関節炎)

日常会話でもそのまま使われる単語です。高齢化や労働環境のトピックで、高齢の労働者が抱える健康問題の具体例として使えます。

Many older workers suffer from arthritis, which can limit the kinds of jobs they are able to do.

9. autism(自閉症)

教育、特にインクルーシブ教育や学校のサポート体制を論じるトピックで使える単語です。children with autism のように with を使った形が一般的です。

Schools are increasingly expected to provide appropriate support for children with autism.

10. migraine(片頭痛)

bad headache(ひどい頭痛)は近い意味ですが同義ではなく、病名としての片頭痛は migraine でしか表せません。労働環境やスクリーンタイムのトピックで使えます。

Long hours in front of a screen can trigger migraines and reduce productivity in the workplace.

ここまでの10語を見渡すと、共通点に気づきます。その多くが、患者が長い期間付き合うことになる慢性疾患だという点です。病名を本人や家族が日常的に口にするため、医学用語がそのまま社会に浸透したと考えられます。一方、heart attack(心臓発作)や nosebleed(鼻血)のような急に起こる症状には昔ながらの日常語があり、医学の世界には myocardial infarction や epistaxis といったラテン語・ギリシャ語由来の専門用語が別に存在します。もちろんこれは大まかな傾向で、急性でも pneumonia のように医学名が日常語になっている例や、慢性でも hypertension のように一般用語とペアになっている例はあります。それでも、「慢性疾患の病名は医学用語がそのまま日常語になりやすい」と知っておくと、新しい単語に出会ったときの整理に役立つはずです。

03一般用語とペアで使える医学用語6選:言い換えで語彙の幅を示す

次は、一般用語とのペアが存在するタイプです。同じ内容を医学用語と日常語の2通りで表現できるため、エッセイ内での繰り返しを避ける言い換えとして機能します。ただし、ペアといっても意味が完全に重なるとは限らない点に注意が必要です。それぞれの違いも合わせて見ていきましょう。

11. hypertension と high blood pressure(高血圧)

この2つは意味がほぼ完全に重なる、言い換えペアの代表例です。違いはフォーマルさだけと考えてよく、同じエッセイの中で1回ずつ使えば、それだけで自然な言い換えになります。

A diet high in salt significantly increases the risk of hypertension.

Regular exercise helps people manage high blood pressure without medication.

12. insomnia と sleep deprivation(不眠症・睡眠不足)

このペアは意味が完全には重ならない例です。insomnia は「眠りたくても眠れない」という症状を指すのに対し、sleep deprivation は原因を問わず「睡眠時間が足りていない」状態を指します。夜ふかしやスマホの使いすぎが原因の場合、本人は眠ろうと思えば眠れるので、sleep deprivation のほうが正確です。一方、ストレスが原因で眠れないという文脈なら insomnia が合います。

Stress and anxiety are among the most common causes of insomnia.

Excessive smartphone use at night leads to sleep deprivation among teenagers.

13. cardiovascular disease と heart disease(心血管疾患・心臓病)

heart disease が日常語で、cardiovascular disease は心臓と血管の両方を含むやや広い医学用語です。厳密には範囲が異なりますが、エッセイの文脈ではほぼ同じ内容を指す言い換えとして使えます。運動不足や食生活のトピックで活躍します。

A sedentary lifestyle is a major contributor to cardiovascular disease.

Heart disease remains the leading cause of death in many industrialised countries.

14. myocardial infarction と heart attack(心筋梗塞)

日常語は圧倒的に heart attack で、myocardial infarction はラテン語・ギリシャ語由来の専門用語です。このペアは他と少し性格が違い、エッセイでも heart attack のほうが標準で、専門用語を無理に使う必要はありません。使う場合は、commonly known as a heart attack のように一般用語を添える形が自然です。

Working long hours under constant stress increases the risk of a heart attack.

Myocardial infarction, commonly known as a heart attack, is one of the leading causes of sudden death worldwide.

15. respiratory disease と breathing problems(呼吸器疾患)

大気汚染トピックの定番ペアです。respiratory disease はフォーマルで統計や政策の話になじみ、breathing problems は平易で具体的な描写に向きます。respiratory はスペルを間違えやすいので注意しましょう。

Long-term exposure to polluted air can cause serious respiratory diseases.

Many city residents suffer from breathing problems caused by traffic fumes.

16. myopia と short-sightedness(近視)

スクリーンタイムと子どもの健康、という近年増えているトピックで使える単語です。myopia が医学用語で、イギリス英語の short-sightedness、アメリカ英語の nearsightedness が一般用語にあたります。

The dramatic increase in screen time among children has been associated with rising rates of myopia.

Spending more time outdoors may reduce the risk of short-sightedness in young children.

このタイプのペアは、「医学用語を1回、一般用語を1回」と意識的に配置するだけで、語彙の幅を無理なく示せるのが強みです。言い換えの考え方そのものについては、こちらの記事も参考になります。

Writing Task 2 poor people はどこまで言い換えられる?貧困を表す表現のバリエーション

04医学用語を使うときの注意点

最後に、医学用語をエッセイで使うときの注意点を3つ挙げておきます。

1つ目は、無理に使わないことです。医学用語が活きるのは、あくまで健康が絡む文脈です。トピックと関係のない場所に難しい単語を挿入しても、語彙力のアピールにはならず、かえって不自然な印象を与えます。健康の話題が出てきたときに自然に使える、という状態を目指しましょう。

2つ目は、意味の正確さです。insomnia と sleep deprivation のように、一見同じ意味に見えて、実際には指している状態が違うペアがあります。意味が近い単語ほど、違いに気づかないまま置き換えてしまいがちです。Lexical Resource では語彙の幅だけでなく正確さも評価されるため、「なんとなく似ているから」で置き換えるのではなく、文脈に合っているかを確認する習慣をつけるとよいでしょう。

3つ目は、スペリングです。diabetes、asthma、pneumonia、respiratory あたりは、読めるのに書けない単語の代表格です。スペルミスが重なると Lexical Resource の評価に影響するので、覚えたつもりの単語こそ一度手を動かして書いてみることをおすすめします。

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05まとめ

エッセイで使える医学用語のポイントを整理します。

  • 健康はライティング・タスク2の頻出テーマ。医学用語は「言い換えがきかない語」と「一般用語とペアの語」の2タイプに分けて覚える
  • 言い換えがきかない語:diabetes、cancer、dementia、depression など。英語圏では医学用語がそのまま日常語として使われている
  • ペアで使える語:hypertension、insomnia、cardiovascular disease、myocardial infarction、respiratory disease、myopia は一般用語との言い換えで語彙の幅を示せる
  • insomnia と sleep deprivation のように、意味が完全に重ならないペアもある。幅より正確さを優先する
  • 使いどころとスペルに注意。健康が絡む文脈で、自然に使えるものから取り入れる

16個すべてを一度に覚える必要はありません。まずは自分がよく書くトピックに関係する単語から、例文ごと自分のエッセイに取り入れてみてください。健康系のトピックが出たときに「書ける内容の選択肢が増えている」ことを実感できるはずです。

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Hibiki Takahashi

この記事を書いた人

Hibiki Takahashi

日本語で学ぶIELTS対策専門スクール『PlusOnePoint(プラスワンポイント)』創設者・代表。『英語ライティングの鬼100則』(明日香出版社)著者。1997年に大阪大学医学部を卒業後、麻酔科専門医として活躍。2012年渡豪時に自身が苦労をした経験から、日本人を対象にIELTS対策のサービスを複数展開。難しい文法・語彙を駆使するのではなく、シンプルな表現とアイデアで論理性・明瞭性のあるライティングを指導している。これまでの利用者は4,500名を超え、Twitterで実施した「12週間チャレンジ」では、わずか4週間で7.0、7週間で7.5など、参加者4名全員が短期間でライティングスコア7.0以上を達成(うち2名は7.5を達成)。「IELTSライティングの鬼」の異名を持つ。オーストラリア在住14年、IELTS 8.5(ライティング 8.0)、CEFR C2。

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